「わたしはこう思う」自分の意見を述べる
仕事をしていたり友人づきあいをしていれば、日常のここかしこで自分の意見を求められるシーンに遭遇します。とくに、外国では「こちらの意見を察してほしい」「なあなあで行こう」という日本的感覚は通じませんので、自分の意見ははっきりと伝えなければなりません。そこで今回は、「わたしはこう思う」と自分の考えを伝える言い方についてご紹介します。
「わたしは~思う」の「思う」という言いまわしでは、いくつかの動詞を当てはめることができます。自分の意見の主張度・真偽の確実性・主観性などの具合によって使い分けがありますから、ここで考察してみましょう。
もっとも幅広く使うことができるのは「想(xiǎng)」です。口語で常用し、ちょうど英語の「think」にあたるオールマイティな動詞です。ただ、ここで言う「思う」は多くの場合、自分の主観的な考えや感情にもとづくものであり、根拠や合理性に欠ける場合があります。例文としては以下のとおりです。
Wǒ xiǎng tā kěndìng huì lái de.
彼はきっと来ると思います。
「わたし個人はこのように見ている」と、主観的な判断を示す場合は「看(kàn)」が使われます。こちらも非常に口語的表現です。英語で言えば「regard(~とみなす)」に相当するでしょうか。この場合、客観的な根拠がなくても使える言い回しです。例文としては以下のとおりです。
Wǒ kàn míngtiān búhuì xiàyǔ.
明日は雨は降らないと思います。
「估计 (gūjì)」は「おそらく~であろう」という推測の表現です。英語で言えば「estiate(見積もる)」といったニュアンスでしょうか。主張は必ずしも強くありませんが、客観的材料に基づく意見を述べる場合はこれを使います。例文としては以下のとおりです。
Wǒ gūjì míngtiān nénggòu wánchéng zhèxiàng gōngzuò.
明日にはこの仕事を終わらせることができると思います。
「わたしは~のように考えている」客観的な根拠をもとに、熟慮した末に出した比較的確実性の高い意見、あるいは明確な主張を表す意見の場合は「认为(rènwéi)」を使います。英語では「consider(~と考える、考察する)」に相当するでしょうか。
Wǒ rènwéi tā de nàzhǒng xiǎngfǎ shì cuòwù de.
彼のそういう考え方は間違っていると思う。
つまり、この4つの「思う」は、口語的表現か文語的表現かに分けると前者が「想」「看」後者が「估计」「认为」、主観性と客観性の強さで分けると前者が「想」「看」後者が「估计」「认为」、主張の強さで分けると強いのが「看」「认为」さほど強くないのが「想」「估计」ということになります。
また、相手に意見を求める言い方についでですが、「你看怎么样?(Nǐ kàn zěnmeyàng)」「你怎么想?(Nǐ zěnme xiǎng)」などがあります。いずれも、「どう思う?」と問いかける言い回しです。
「わたしは~思う」の「思う」という言いまわしでは、いくつかの動詞を当てはめることができます。自分の意見の主張度・真偽の確実性・主観性などの具合によって使い分けがありますから、ここで考察してみましょう。
もっとも幅広く使うことができるのは「想(xiǎng)」です。口語で常用し、ちょうど英語の「think」にあたるオールマイティな動詞です。ただ、ここで言う「思う」は多くの場合、自分の主観的な考えや感情にもとづくものであり、根拠や合理性に欠ける場合があります。例文としては以下のとおりです。
Wǒ xiǎng tā kěndìng huì lái de.
彼はきっと来ると思います。
※「彼が実際に来るか来ないか?」は、彼自身が現れるまで、誰にもわかりません(彼自身が「絶対に行きます」と断言するのを直接聞いた、などの場合は別ですが)。来るはずの彼が来ない…しかし、彼の性格や普段の行動、また現在の彼の状況などを慮りつつ、きっと来るのではないか?とする主観的な意見として、このセンテンスは使います。
「わたし個人はこのように見ている」と、主観的な判断を示す場合は「看(kàn)」が使われます。こちらも非常に口語的表現です。英語で言えば「regard(~とみなす)」に相当するでしょうか。この場合、客観的な根拠がなくても使える言い回しです。例文としては以下のとおりです。
Wǒ kàn míngtiān búhuì xiàyǔ.
明日は雨は降らないと思います。
※明日の天気について、誰も絶対的なことを言うことはできません。しかし、天気予報を見た、あるいは、ここ数日間の天気の移り変わりや、これまでに経験した過去のパターンからすると、おそらく雨は降らないのではないか…当てずっぽうではありますが、話者自身の主観的な判断として「降らない」と信じている場合、「看」を使います。場合によっては、「絶対に降ってほしくない」という話者の希望的観測も含まれるように思います。
「估计 (gūjì)」は「おそらく~であろう」という推測の表現です。英語で言えば「estiate(見積もる)」といったニュアンスでしょうか。主張は必ずしも強くありませんが、客観的材料に基づく意見を述べる場合はこれを使います。例文としては以下のとおりです。
Wǒ gūjì míngtiān nénggòu wánchéng zhèxiàng gōngzuò.
明日にはこの仕事を終わらせることができると思います。
※現在の業務の進行状況や効率、人手、ペース配分など客観的情報を考慮にいれ、「おそらく問題なく終わるだろう」と見積もったこの場合、「估计」を使います。ただし、なんらかの不測の事態が発生した場合はこの限りではないので、「あくまで推測の域である」というニュアンスが含まれているのです。
「わたしは~のように考えている」客観的な根拠をもとに、熟慮した末に出した比較的確実性の高い意見、あるいは明確な主張を表す意見の場合は「认为(rènwéi)」を使います。英語では「consider(~と考える、考察する)」に相当するでしょうか。
Wǒ rènwéi tā de nàzhǒng xiǎngfǎ shì cuòwù de.
彼のそういう考え方は間違っていると思う。
※社会常識・慣習やモラル、彼を取り巻く状況や因果関係、彼の考え方が周囲に及ぼす影響やその考え方が招くであろう結果などを客観的に判断し、また考察を重ねた上で、「誤り」であると判断し、それをきっぱりと断定するニュアンスです。客観的思考を経つつ、ゆるぎない主張を伝えています。
つまり、この4つの「思う」は、口語的表現か文語的表現かに分けると前者が「想」「看」後者が「估计」「认为」、主観性と客観性の強さで分けると前者が「想」「看」後者が「估计」「认为」、主張の強さで分けると強いのが「看」「认为」さほど強くないのが「想」「估计」ということになります。
また、相手に意見を求める言い方についでですが、「你看怎么样?(Nǐ kàn zěnmeyàng)」「你怎么想?(Nǐ zěnme xiǎng)」などがあります。いずれも、「どう思う?」と問いかける言い回しです。
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愛玉■中国語翻訳者、ライター。
重慶大学漢語進修課程で中国語を学ぶ。その後、上海で日本人向けフリーペーパーの編集、美容業界誌の中国語版立ち上げなどに携わる。中国在住経験は4年。現在、中国ニュースの翻訳や中国関連の執筆などを行う。得意分野は中国グルメ、中華芸能。北京語言大学主催のC.TEST(実用中国語レベル認定試験)Aレベル取得。
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